病気になってよかったこと
みなさん、「うつ病」と聞くと、どういったことをイメージしますか?
うまくコミュニケーションが取れない
ちょっとのことですぐに落ち込む
自ら命を断とうとする…などなど
全て間違いではありません。
(人によって症状は異なります。)
しかし私は自分がうつ病と診断されて
こんな言葉では簡単に表せない病気なんだと
思い知らされました。
でも、そのおかげで、
人の気持ちをよく考えて、言動、行動するようになりました。
会社などで
「あの人、精神的にやられちゃって…」とか
「病んじゃったみたいだよ」とかで
急に休む、もしくは退職する人がいると思います。
(私の会社には結構いました…。)
いつも「そうなんだ。」ぐらいの気持ちしかありませんでした。
まさか自分がなるとは思ってもいなくて。
今まで、友達は全然いなかったし、学校で嫌なことがあったら一人で泣いていたし、一人でいることの方が多くて、一人でいる方が楽でした。
だから元々、人より弱い方だと自分でもわかっていたつもりでした。
でも、そんなことを、病気は遥かに越えていきました。
体が動けなくなったり、眠れなくなったり、涙が止まらなくなったり。
心と体がどんどん離れていき
「嫌だ」「だめだ」と思っている自分が
きっと、心の中にはいたのに
ずっと無視して過ごしてしまいました。
仕事を休職してしばらくし、会社の仲の良い先輩方が、ご飯に誘ってくださいました。
体調も戻ってきたところだったので、皆さんに心配かけているし、信頼できる方だったので、会いに行くことにしました。
でも、私の気持ちはわかってもらえませんでした。
「でも、誰だって仕事はしんどいし」
「俺だって仕事行きたくない日もあるよ」
そう言われて、、、
「ああ、あの辛さはその程度だと思われてるんだ」
そう思いました。
でも私自身も病気になる前はその程度にしか思えてなかったと思います。
「私だって辛い思いしてきたし」
「私だって仕事やめたいしつらい」
決して、その先輩を責めるつもりはありません。
それから私は、自分の気持ちをわかってもらうことをやめました。
これは同じ経験をした人じゃないとわからない。
だって、涙が止まらなくなったり、起き上がれなくなったり、目が開けられなくなったり、字が読めなくなったり…したことありますか?
経験したことのない人には計り知れない辛さです。
でも反対に、私は同じような病気の人の気持ちがわかります。
私よりもっとお辛い思いをされた方がたくさんいると思います。
なので、少しでもそういった方の力になりたい。
今はそう思います。
「うつ病」と診断されたことで
自分にできることが増えたような気がします。